2021年9月29日水曜日

用語 | 源 - 神様もサイコロを振るかもしれない

 【神様もサイコロを振るかもしれない】【エンドレス・ヴァース】に登場する要素、源の設定です。


[名称・概要]

 源 みなもと
 空間を満たし、その上に物質を造り出すための基礎となる要素。

[説明]

・古来より人間たちは意思を現象へと変える「源(みなもと)」が身の回りに存在することを体験的に察し、確信していた。
 意図せず始まった「源」の力への変換は、やがて「源操術(げんそうじゅつ)」という形に体系化、洗練を続け、今日では日常生活から戦争行為にまで幅広く用いられている。

・源が源操術などによって力として発動・消費された際には、紫色の可視光が観察される。
 他の波長も含まれているが、紫の波長が最も強いためにそう見える。

●源の消費と波動
・空間の基礎である源が力へと変換されると、その空間には穴が開き、それを埋めるために周辺の源が移動する。
 その時生じる波が「源の波動」と呼ばれており、それらを感知する力が人間にはそもそも備わっている。
 ただし多くの人間は「なんとなく」「ぼんやり」としか感じられず、風の流れなどと区別をつけられない。
・より明確な形で捉えることができる才能や技能を「波動感知力」と呼び、ゲーム上の能力値のひとつとして各種判定に用いる。
 鋭い感知力を持つ人間は波動を読み取り、源がどのように用いられたかという分析や、術師の居場所を特定することもできる。

[作者より]

 いわゆる「マナ」に該当する物です。
 かつて物理学の世界では「真空」とは単に物質が存在しない空間のことを指していましたが、量子力学の発展と共に「ひとつの物質」として扱われるようになりました。
 学生時代にそれらと関係したSF的な設定を考え、ファンタジー世界のお約束であるマナに類するエネルギー源を絡めたものがこの「源(みなもと)」という要素です。

 本作のタイトルを読んで「ああ、これは量子論に関わるお話なんだろうな」とお察しいただけた方であれば、第二巻以降に展開されるSF的な解釈もきっと楽しんでいただけるのではないかと思います。