[国と地域]
●アリア王国
・人口約9500万人
・国家としての体裁はアリア王家を中心とする王国だが、政治形態は代議制民主主義。
・世界最強の衛士団(軍団)を持つ。
アリア国王は名実共に衛士団と術師団の指揮者(総司令)となる。
衛士団の派遣には議会の承認を必要とするが、緊急出動や自衛、国土の防衛はそれに当たらない。
・アリア衛士団(えいしだん)
周辺地域の安全を保障し、その為に尽力する。
母国のみならず各国の要請を受けて出動し、言わば国家的な傭兵集団という顔を持つ。
あくまでその活動は治安維持を目的としたものだが、大規模な進軍は侵攻の企てとみなされる可能性もあるため、規定以上の単位で衛士団を派遣する際にはクロリア帝国を含む各国への通達を要する。
・アリア術師団
数は少ないが、適性の高い者、能力の高い者を登用し、質の高い術士団を形成している。
最も重要な任務は、アリア城郭および城下街を守る『多重結界』の維持。
多重結界の存在によってアリア城を遠方から破壊することは実質不可能であり、攻め入るにも衛士団による壁を越えなくてはならない。
・クロリア帝国との関係
有史以来幾度も戦争状態となっているが、現在は隣国として平和な関係性を保っている。
そうした歴史的な背景によるものか、これまで両国の間で同盟が結ばれたことはない。
両者と同盟関係にあるヴェーン王国が間に入り、緩衝国の役割を果たしている。
●ヘゾン・ピレン連峰
・アリアとクロリアの国境に当たるふたつの山脈が連なったもの。
現在クロリアが存在する大陸に、のちのアリアが含まれる別の大陸が移動してぶつかり、盛り上がってできた山脈。
ジンガッシュが生まれ育ったシャコンヌ村はその麓にある。
大陸が乗ったプレートは移動を続けており、連峰も少しずつ隆起を続けている。
気候の分類としては温帯から熱帯に当たるが、時折冷たい風が山脈から吹き下ろすため暑苦しくはない。
●ヘゾン・アンデルパッソ
・ヘゾン山脈を貫くように広がる土鬼たちの地下領土。
英語のアンダーパス(地下道)をもじった名称。
中央通路は陸路でアリア-クロリア間を移動するため、内外の人間に利用されている。
・広大な地下空間内へ多層的に区画が築かれている。
人工の灯りと空調によって、地上にいる時と感覚が変わらない。
(その地方の日照時間と合わせ、照明はコントロールされている)
・巨大な蜘蛛やミミズが生息し、他の動物類も地上の同種より大型化している。
●クロリア帝国
・世界で唯一、1億人を超える人口を抱える大帝国。
推定:2億2000万人
世界人口9億人の内、4人にひとりはクロリアに住んでいる。
・地上最大の大陸リア大陸に存在する。
南は赤道を超えて南半球へ、北は北極圏にまで達するため、気候は地域ごとに異なる。
リア大陸東方はアリア王国との国境となるヘゾン・ピレン連峰に至る。
大陸北部にある首都近辺はフランスに近い広大な平地を持ち、地震もほぼない。
・言語は現代リア語。
英語とフランス語その他のヨーロッパ言語を合わせたようなもの。
ceは「セ」と発音する。
「チェ」と発音するイタリア語に近い地方もある。
クロリアは広い範囲から人々が流出入する大帝国なので、様々ななまりが混在する。
・人名の姓名順
スタッドロウなど北部地域は姓(家名)を先に名乗ることが多い。
グランベルタンなど中央部は名が先。
・通貨はクロール。
1クロールはおよそ10円。
1デクロール=1,000クロール=10,000円
1メデクロール=1,000デクロール=1,000,000クロール=10,000,000円
●グランベルタン
・クロリア中央部に存在する郡。
農耕、食産業が豊かな土地で「中央クロリアの台所」とも呼ばれている。
かつては全体をグランベルタン家が統治していたが、周辺地域の権限は国と元老院に分割された。
現領主はリュシアン・アリオン・グランベルタン。